世界の大舞台に立つBABYMETAL

2016年5月15日

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出典babymetalmatome.com

彼女達はアイドルなのか、それともメタルグループなのか。アイドルとしてはあまりにもいかめしく激しい音楽である一方で、メタルバンドには本来ありえない「かわいさ」を持つ。彼女たちの名はBABYMETAL。今、日本で最も世界を沸かせている音楽グループである。

BABYMETALは3人の女の子によって構成される。メインボーカルを担当するSU-METAL、スクリーム・ボーカルを担当するYUIMETALとMOAMETALである。まだ18、9歳という若さにも関わらず、世界を相手に大舞台でパフォーマンスを披露している。

SU-METAL
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YUIMETAL
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MOAMETAL
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BABYMETALは元々、さくら学院というアイドルグループの企画から生まれた存在である。

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出典babymetal-bio.com

そのため成り立ちからするとアイドルとしてカテゴライズができるのだろう。ところが、アイドルという目で見たときに違和感が生じる。なぜなら、演じている音楽がヘビーメタルだからである。
普通、アイドルはアイドルソングを歌う。アイドルソングを平たく説明すれば、ポップでキャッチーで愛嬌がある音楽といえる。一方ヘビーメタルはその対極に位置するといってもよい。アイドルという固定観念の範疇外の音楽なのである。例えるなら水と油のようなものである。従来の考え方でいけば、交じり合うはずのない2つが、BABYMETALによって1つになっている。しかも、相反するはずの2つが妙味に結びついているのである。
メインボーカルを務めるSU-METALは言う。「BABYMETALはアイドルでもメタルでもなく、BABYMETALというただ一つの存在」と。そしてその唯一無二であることが証明されていくように、日本の音楽業界がこれまで成し得なかった、海外での快進撃が続いている。しかし、BABYMETALは最初から海外受けを狙って結成されたわけではない。先にも述べたように、アイドルグループの企画ものである。なぜ、そんな小さな存在から、世界の舞台に上がれるようになったかというプロセスには注目すべき点がある。

BABYMETALの人気に火がついたのは「ギミチョコ!!」という曲からである。この曲は激しく重いメタルの演奏に合わせて、独特でキレのあるダンスが符合していく。さらにメタルの重さからは想像もつかないような女の子の可愛いスクリームとボーカルが入る。初めて視聴した多くの人は「なんだこれは」といった感想を持つと同時に拒絶に近い態勢をとるようである。しかし、妙に気になるような魅力も感じるのである。試しにもう一曲、もう一曲と動画を見るにつれ、ハマっていく。

ギミチョコ !!Live compilation

まずBABYMETALの曲には病みつきになるような電波ソング的な要素がある。また、メンバーそれぞれが可愛い。そうでありながら、アイドル然とした振舞いはほとんど行わない。例えば、ライブ中にMCを挟むことはないし、歯が浮くようなキャッチフレーズで自己紹介することもない。パフォーマンスに終始し、会場に熱狂だけを残し去っていく。
パフォーマンスの精度の高さも大きな魅力である。SU-METALの歌唱力は相当のものである。運動量の多いダンスをしながらブレないし、ライブ後半になってもスタミナ切れしない。サイドのYUIMETALとMOAMETALにしても、息ぴったりの激しいダンスをこなしながら、顔色一つ変えない。2人は体系が同じくらいなので、よくどちらも同じに見えると言われるが、おそらくそれもコンセプトなのだろうと思う。そのおかげでライブパフォーマンス映えが非常に良いのである。また、バックの神バンドの演奏もパフォーマンスに欠かせない重要な要素である。もしかしたら、神バンドのバックがなければ、世界の舞台は狭まったかもしれないともいえるほど、BABYMETALの影の力になっている。
BABYMETALのファンの多くはこうしたことに魅せられ虜になっていく。

さて、ファンを増やしていったBABYMETALであるが、多くのファンと同じように「ギミチョコ!!」から入って魅了された世界的な人物がいる。それはレディー・ガガである。魅了されただけで済んだら話は終わりであるが、これには続きがある。なんとレディー・ガガは、自身のコンサート・ツアーのオープニングアクトにBABYMETALを抜擢したのである。ここからBABYMETALの注目度は急上昇する。日本のみならず、海外のロックフェスなどに出演することとなり、しかも大成功を収めているのである。

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出典laughy.jp

セカンド・アルバム「METAL RESISTANCE」が4月1日に発売されたが、このアルバムも世界を見据えて、各国で海外版も同時発売された。当初は売れるのか心配される声もあったが、心配を他所にスマッシュヒットを飛ばし、アメリカではビルボードトップ40に入った。これは日本人としては坂本九以来の快挙である。また、アルバムの曲を引っさげてワールドツアーが始まり、日本人として初めてイギリスはロックの聖地ウェンブリー・アリーナでワンマンライブを決行した。キャパシティ1万2000人の同会場であるが、満員御礼の大成功を収めた。現在もワールドツアーの真っ最中であり、アメリカを廻っている。
日本音楽史上、ここまで世界を相手に成功しているグループは見当たらない。BABYMETALは今、前人未到の道を切り開いているのである。