これはアカン! 秦基博の聞き捨てならない5曲

2016年6月24日

どうも。いちリスナーです。

今回は、シンガーソングライター秦基博(はた・もとひろ)さんをフォーカス。「人は見かけで判断しちゃイカン」と死んだ婆ちゃんの言葉通り、この方の、ぼーっとした風貌や、ヒットしまくったドラ泣きソングの印象で、ヒーリングな人かな?とCDなんか聴いちゃうと「キケン」です。

刺さります。身悶えします。「アタシそんなつもりじゃなかったのに」と言っても遅いです。そうした「アカン」パターン色々あるのですが、独断のおすすめ5曲をピックアップします。

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出典xn--cckinu6jtfufv45wa362srnaq47lfvzegcfyp6g.com


汚れた大人でゴメン、の1曲。
〜青い蝶〜

歌詞のワンフレーズ目で、もうアカンでしょう。「♪ちょっとだけ 指に触れた」この控え目で、爪先まで奮えるようなためらい。中・高校生あたりはまだ確かにもっていたはずなのに、いつのまに捨ててしまったんだろうなぁ、と身につまされる青春系の匂いがします。

この曲には秦さん、映画『天国の青い蝶』での、病気の少年が青い蝶を追いかけて奇跡をつかみ取るイメージを注ぎ込んだとか。ファーストアルバム「コントラスト」が出る直前にシングルリリースされただけあって、自転車で坂道ビュンビュン駆け抜ける前のめりな勢いを感じます。

サビのファルセットなんかもう、空から金粉が降るようなキラキラ感が凄い。このうねりに乗せられたまま、「♪ちぎれそうなくらいに この手を伸ばしてみるんだよ」と爽やかもっていかれますね。可能性にあがく汗すら感じます。「青い蝶」のとこが「大井町」と地名に聞こえてしまうポンコツな耳にも、この曲にデトックスされました。


胸キュン!すぎて息できない、の1曲。

〜夕暮れのたもと〜

収録されてるアルバム「ALRIGT」の7割がた(目分量)、いろんな愛ダダ漏れな感じでアカンです。イントロのギターが、キュイキュイ弦が鳴る音からして縛られます。夕暮れのちょっと寂しい時間帯に、きゅっと手を繋げる相手がいるって幸せだなあと、そんなシーンが浮き彫りにされるよう。

秦さんはエンディング感たっぷりのメロディラインを、1曲目に持って来たことに「自分が思うオリジナリティとしての表現」だから入口の看板にしたかったらしいです。剥き出しの、生々しい、こんな甘—い路線が秦さんのコアなのかと思うと、こそばいというか、照れてしまうというか。奥さん幸せですな!とファンのみなさんの嗚咽が聞こえてきそうです。

「♪君だけを連れて行くよ」「♪つないだ手は離さないから」「♪僕だけに君の弱さを見せてよ」「♪君は僕のそばにいればいいから」、ひゃああ!この飾り気のない、どストライクなワードばかり投げる思い切りのよさは、逆に小細工できない不器用さを隠すためか?ときゅん死しそうですね。そして、ほおづきと茜色、青を多用する秦さん、誰を象徴している赤なんでしょうね?


交差点を内股で歩かせる、1曲。
〜猿みたいにキスをする〜

発情してんなあ、秦さん赤裸々だなあ、「Documentary」なんてタイトルのアルバムに入れちゃっていいの?と、イヤホンないとボリューム上げられないアカンやつです。「交差」という単語をこう使うか!と膝叩きました。

「放課後」「君の部屋」「サボった部活」、そしてラップ調で被せてくる「♪君のローファーに覆い被さった 泥だらけのスニーカーは」の辺りはもう、大人の階段上ってんなあ、と。青いスリリングと青いエクスタシーが全開すぎて、パパもママも青くなっちゃいそうです。

その一方で平成の子たちらしい(二人の描写を勝手に妄想)、頭の芯が冷めてるクレバーさを感じます。青春・学園モノが多かった80年代、アイドル全盛期の背景からドラマのカップルはキスしたら結婚が王道の図式。今なら無茶ぶりやな!ですが、当時のアイドルはトイレも連想させてはアカンのですから、契りの責任は一生モノ。過去と現代を並べると、猿みたいな二人の方がすごく健全に聞こえます。

ちなみに秦さん、アコギの有機的な部分と、ラップの無機的な部分とを融合させる実験をこの曲でトライしたとか。煩悩に振り回される生物学かと思いきや、化学かよ、ケミカルかよ、と非常に勉強になりました。
ちなみに発情した猿はエンドレスなイメージですけど、本当に最強な、まさしく皮がむけるまで止まらないのはウサギだそう。だから某有名な週刊なんたらボーイのロゴはウサギなんですってよ。トリビアでした。


ストーカーぎりぎり、な1曲。
〜美しい穢れ〜

イントロの、フォークソングっぽい、アルベジオっぽい流れからして、もういきなり反社会的なアカン匂いプンプンです。歌詞にねっとりした視線を感じるし、ふつふつと滾る嫉妬も感じるし、同じ事務所のスキマスイッチさんやスガシカオさんも似た曲ありますが、あの方々はいいんです、納得できるから(オイ)。秦さんにもこんな渦が、蟻地獄な落とし穴があるの?と、裏を見たようなドキドキ感があり、ギャップ萌えにはたまらないでしょう。

アルバム「青の光景」のコンセプトにちなんで、とにかく色んな青を詰め込んだそうですが、この曲は限りなく黒に近いなあ……群青色?紺色?とググってみたら、勝色(かついろ)なんていう暗い藍色にヒット。質実剛健な武士好みの色なんだそう。藍なんだ、アイなんだ、ダーク愛なのか?!の連想ゲームはさておき、「男の究極のラブソング」という感想も見かけますから不思議なつながりを感じます。

二番目のサビ「♪狂おしい 唇も 足も」のところで、足、を入れた秦さんは、好きな人のパーツのどこを入れるかで曲の主人公の思想(嗜好も?)が表現できるとか。なるほど。瞳とかいう男は、女に騙されそうだな的な?(え?)。

この曲での足はLegの印象でFootを見せてもらえるほどの距離感にはいないんだろうな。部屋に上がるような関係じゃないね、居酒屋のお座敷もなさそう。相手にされてない感があります。だからといって「♪君よ いっそ 消えてしまえ」って、アカンわ−!


人様のモノなのだと泣く、1曲。
〜Girl〜

「この曲いいじゃん、明るいし、ノリいいし、どこがアカンの?」と思われた方々は、パンピー耳をお持ちなのでしょう。「一般ピープル的な耳」と言いますか、そのパンピー耳のおかげで、13年に秦さん、賞を獲得しております。「年間USEN HIT ランキング J-POP」で1位の曲がこの「Girl」でして、ヨコハマタイヤのCMソングとして流され、シングルカットもされず音楽のチカラだけで一人歩きしちゃったという異例の曲なんだそう。

しかし予想ですが、秦基博ファンの間では、ガッツリ、ガチに、割れる曲なんじゃないかとお察しします。ほとんどプライベートが漏れてこない秦さんではありますが、「既婚」、のワードは割に早い段階でお披露目されましたね。

ミスターチルドレンの桜井さんも売れてカミングアウト!という感じで(その後はまあごにょごにょ)、なんかもう潔いというか、「女のコにモテたくて音楽をはじめた」というミュージシャン(ス○さんあたり)には青天の……いや仰天の霹靂だったとお察しします。

で、このタイミングで「Girl」です、奥田民生さんが「息子」をリリースした頃となんかダブりますね。歌詞の一言一句がもう画になります。秦さんがちっさな女のコ抱っこしてる姿なんて、最強に眩しすぎ。恋する妄想すら許されず、泣き腫らすファンの画も浮かびます。同じ世に生まれてきてくれてありがとうが大きい分、運命のばかもーん、とお空に毒づきたくなりますね。


まとめ
いかがだったでしょうか、秦基博さんのアカンを独断で掘り下げた5曲。とりとめない駄文ではありますが、これを機に、みなさんそれぞれ抱える秦基博さんをつぶやいていただき、どこかでお目にかかれたらなと思います。
以上、いちリスナーでした。