男と女の微妙な関係を唄う「稲垣潤一」に共感出来るのは何故か

2016年5月22日

1982年に「雨のリグレット」でデビューした「稲垣潤一」ももう63歳、自分よりも少し若いシルバーではありますが、未だにステイゴールドなミュージシャンとして応援しています。

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実は彼がデビューした当時は、その存在すら知らなかったのですが、翌年に「エスケイプ」と言う曲を車のラジオで聴いた時、その歌詞にとても興味を持つようになりました。

「ただの友だちを恋人に変える渚の夜風」そして「愛と罪の間にひらりと身を投げ あなたとエスケイプ」この歌詞からは男と女の微妙な関係が思い浮かび、次に流れた曲「ドラマチックレイン」の歌詞に出てくる「危険な恋誘う」で確信しました。
彼の歌に出てくる男と女の関係は、当時自分が近づきつつあった危険で罪深いものなのだと。
それ以来、彼の曲が好きになり、殆ど全ての曲を聴きました。

それも家の中ででは無く、一人でのドライブ中でした。彼がポルシェを乗り回し、自動車レースもやる程の車好きであった事にも共通点があり、私もカーステレオのボリュームを上げて海岸線をドライブする事が大好きでした。そしてそれが一人での、ではなく、罪深くて危険な関係になりつつある人とのドライブになるのには時間を要しませんでした。

やがて彼の曲を二人で聴く場所に「新宿厚生年金会館」や「オーチャードホール」が加わり、1年後には二人の関係が、彼の曲にも有る「いちばん近い他人」になっていました。
一番近い他人のままなら誰も傷つけない、でも愛には嘘をつけない・・・この歌詞には心を打たれるものがあり、まるでそれを唄う稲垣潤一には、自分の心を見透かされているかのように感じたものでした。

こうして彼の曲と共に二人で過ごした時は流れ、いつしか「ロングバージョン」になっていました。しかしそれも私の転勤と共にエンディングとなり、また一人で彼の曲を聴くようになりました。
そして何故かその曲は「思い出のビーチクラブ」、「メリークリスマスが言えない」、「P.S抱きしめたい」等の別れた後の悲しさや未練を唄ったものばかりでした。

ここでも稲垣潤一には自分の心が分かっているかのように感じたのです。
やがて彼女から手紙があり、危険では無い新たな恋の結果を知らされました。

「君のためにバラードを」では、その手紙を読んだ私の気持ちを稲垣潤一が代弁してくれたかのように思っています。
「遠い日々の思い出をもう一度、今でもきみのことを離したくないけれど、君自身で選んだ生き方だから、そして胸の中の悲しみを忘れて,君のためにバラードを・・・」