【オジー・オズボーン】 ヘヴィメタル界のゴッドファーザーは「おじいちゃん」 

2016年6月10日

「ロックバンドの高年齢化」がささやかれる昨今。たしかに、世界各地で開催されているフェスティバルの出演ラインナップを見ると、90年代ならまだいいほう、70年代や80年代にデビューしたアーティストやバンドが大トリを務め、それ以外にも大御所と言えるキャリアの人がたくさんいます。

新陳代謝が起こっていないとか、若手にイキのいいのがいないといろいろ言われていますが、たしかに大型新人って聞かなくなったよな…というのが正直なところ。
しかも昨年から、急逝するアーティストが後を絶ちません。その中で、まだ頑張っているものの、若いときの不摂生や素行の悪さのせいで、いつどうなってもおかしくない人もゴロゴロいます。

ヘヴィメタル界の王者にして、プリンス・オブ・ダークネス…もう67歳にもなるのに、いまだに「暗黒の王子」の異名が揺るがないおじいちゃん…もといオジー・オズボーンも、そのひとりです。
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出典altar.jp


■オジーって誰?

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オジー・オズボーンは前述の通り、ヘヴィメタル界の王者にして、ゴッドファーザーと言われています。イギリスはバーミンガムの労働者階級出身。学校にはろくに行かず、酒代ほしさに盗みを繰り返し、鑑別所に入れられたことも。
ようは不良の落ちこぼれですね。

しかし「俺にだってできることがあるはずだ」と一念発起。ホラー映画や黒魔術をヒントに「人を怖がらせる音楽を作る」ことをコンセプトに、ブラック・サバスを結成。1970年の2月13日の金曜日にデビューします。

それまでになかったおどろおどろしいサウンドが人気を博しますが、1979年に脱退。その後もソロ活動やブラック・サバスへの復帰、自身の名前を冠したフェス「オズフェスト」を開催することで、現在に至るまで不動の存在感を放ち続けています。


■オジーってどんな人?

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出典signalmusic.jp

少年時代は盗みを繰り返し、ミュージシャンとしてデビュー後も、記者会見でハトの首を食いちぎったり、ステージでコウモリをかじって病院に緊急搬送されたり…と、なんともヤバそうなエピソードが先行しているオジー。

なんだか怖いイメージがありますが、ステージでいきなり尻を露出してみたり、放水機で観客やスタッフをビショビショにしたり(2015年の日本公演で、ふなっしーも餌食になりました)と、サービス精神と茶目っ気にあふれた人です。宣伝用の写真でも、常に満面の笑顔。黒魔術だなんだと言っても、常にエンターテイナーであり続ける姿勢には、頭が下がります。

正直、歌もうまい人ではないですが、そこにいるだけで誰もが釘付けになる存在感、カリスマ性も充分。

またソロデビュー以降、オジーの元で演奏したギタリストたちは、全員が後に輝かしいキャリアを築いていることから、人材発掘にも長けている人と言えるでしょう。

ちなみに、「元気で活動する秘訣は?」という質問に「ずばり、チキンカレーだね!」と即答するほど、日本のチキンカレーが好きなんだそうです。


■溢れる家族愛?

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出典ameblo.jp

そのキャラがウケると思われたのか、2002年から2005年にかけて、オジーを含むオズボーン一家の日常を追ったドキュメンタリー「オズボーンズ」が放映されました。
オジーはもとより、マネージャーであり妻であるシャロン、そして子どもたちを含む、仲睦まじくも破天荒な暮らしが話題となり、お茶の間にもその名を浸透させました。
日本でも字幕つきで放映されましたが、放送禁止用語にかぶせられた「ピー」音のオンパレード。本当に家族の会話なのかと思ったほどです。しかし2003年、オジーがバイク事故で瀕死の重症を負ったものの、家族のサポートもあって奇跡的に回復。
破天荒な生活と汚い言葉遣いにも関わらず、家族の強い絆を見せてくれました。


■最近のオジー
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出典nme-jp.com

ここ数年間、ソロにブラック・サバスにとかつて以上に精力的に活動をするオジー。
ブラック・サバスはメンバーのひとりが癌に侵されていることもあり、最後のツアーを宣言しています。また9月には、アメリカでオズフェストを開催すつことも発表。年齢や後輩の台頭もなんのその、その活躍は衰えることを知りません。

が、今年の5月から、長年に渡りマネージャーであり、最愛の妻であるシャロンと別居している…と報道されました。街をひとりで寂しそうに歩くオジーの姿も発見されています。それでも、9月のオズフェスト開催の記者会見には、夫婦で出席。プライベートと仕事は別というプロ精神の表れか、単なる話題づくりか、真意は定かではありませんが、相変わらず話題に事欠かないオジーです。

酒やドラッグに溺れてきた過去から考えると、今もピンピンしてミュージシャンとして活動していることが不思議なくらいのオジー。
67歳という年齢から、名前をもじって「おじーちゃん」と呼ぶ人も少なくありません。今後も、こんなとんでもない人は現れないでしょう。

もうしばらくは、ヘヴィメタル界はこの過激なおじいちゃんによって支えられていくはずです。
オジーの後にオジーなし。恐るべし、オジー…。